歯磨き粉節約小実験!

歯磨き.jp

前置き:歯磨き粉のつける量はどれくらいがベストなのか?

歯磨き粉のつける量について考えたことはありますか?

漠然と、歯ブラシのヘッドの縦幅に沿って
ビロ~ンとつけるのが正しいと思っている人も多いと思いますが、
専門家の意見では「歯磨き粉の付ける量は少しで良い」とする声が大半です。
たとえば、

という声まで聞かれますが、
最近の歯磨き粉には、歯を強くするフッ素が入ったものも多く、
一定量はつけた方が無難かと思われます。

そこで、テレビ朝日2008年11月11日たけしの本当は怖い家庭の医学「間違った歯の手入れスペシャル」で
専門家の先生が推奨していた、歯磨き粉のつける量は『歯ブラシの横幅程度』という意見を取り入れて、
このページの本題に入っていくこととします。

※関連ページ
間違った歯の手入れ
後半「本当に正しい歯の磨き方」に当該事項をまとめています。

※関連サイト(外部リンク)
チューブの歯磨き粉一本、はみがき何回分?」(@nifty:デイリーポータルZ)

歯磨き粉のつける量を少なくすると年間○○円の節約になる?

『歯ブラシのヘッドの「横幅(短い方)」と「縦幅(長い方)」とでは、
その歯磨き粉の使用量は、年間にするとどれくらいの金額の差になるのでしょうか。

歯磨き粉の縦横1回あたりの使用量を調べる

まず最初に、歯磨き粉を縦につけたときと横につけたときの
1回あたりの使用量を正確に調べます。

人間がすることですからチューブから毎回同じ量が出るわけではなく、
時には出過ぎたり、誤差が生じることもあります。
そこで、歯ブラシを10本購入して、
縦も横もそれぞれ10本づつ歯磨き粉をつけ、
平均を出して1回あたりの使用量を計算することにします。

買ってきたままの10本の歯ブラシ

このように、ほとんど100円ショップで購入した歯ブラシですが、
できるだけヘッドの長さが偏らないように、先細タイプ10本を揃えました。

10本の歯ブラシを乗せた重さは163グラム

そして、袋から出して、一応事前に10本の重さを計測してみます。
ゼロ表示ボタンを押すので、重さを図る意味は無いのですが・・・。

10本の歯ブラシを乗せたところでゼロ表示

ゼロ表示ボタンを押したので、
このように歯ブラシ10本と土台を計りに乗せた状態で「0グラム」となりました。

今回使用する歯磨き粉アクアフレッシュ

実験に使う歯磨き粉は、アクアフレッシュです。
写真を撮るときに、色がついていた方が見栄えがします。

歯ブラシの縦幅に沿って歯磨き粉を乗せる

最初は「縦幅(長い方)」の計測をします。
このように1本1本歯磨き粉を乗せていきます。

10本ともに縦幅に歯磨き粉を乗せて11グラム

なかなか見ることのない光景です。
歯磨き粉の量が縦幅10本で合計11グラム。
思ったよりも軽く感じました。
1円玉1枚が1グラムなので、1回あたりほぼ1円玉を乗せた重さと判明!
縦幅1回「1.1グラム」は、後で計算する時に使用します。

使用した歯磨き粉はケースにしまう

次の横幅実験に移りますが、
もったいないので、実験で使用した歯磨き粉はケースに集めておきます。

歯ブラシの横幅10本合計の重さは5グラム

歯磨き粉を落とし、水できれいに洗って乾燥させた歯ブラシで、
同じように「横幅(短い方)」10本の歯磨き粉の量を計測します。
ご覧のように、なんと5グラムしかありませんでした。
ということは、歯磨き粉横幅1回あたりの使用量は「0.5グラム」です。

歯磨き粉「縦幅(長い方)」使用の場合の年間消費金額

歯磨き粉のケース裏面

さて、いよいよ計算に入ります。
今回使用したアクアフレッシュは裏面によると160グラムで、
198円で購入しました。

縦幅(長い方)は1回1.1グラムでしたので、
このアクアフレッシュは「160グラム÷1.1グラム≒145回」
約145回使用できることがわかりました。
そして、1日3回歯磨きをするならば、
「145回÷3回(1日)≒48日」
このアクアフレッシュは約48日でなくなる計算結果となりました。
さらに、48日でアクアフレッシュ1本(198円)を使い切るので、
1年(365日)ならばどうなるかというと、
「365日÷48日(1本)≒7.6本」
このように年間でアクアフレッシュ7.6本消費するので、
「198円×7.6本分≒1,505円」

歯磨き粉を歯ブラシヘッドの縦幅(長い方)で使い続けると、
1日3回の使用で年間1,505円かかることがわかりました。

歯磨き粉「横幅(短い方)」使用の場合の年間消費金額

横幅(短い方)は1回0.5グラムでしたので、
このアクアフレッシュは「160グラム÷0.5グラム=320回」
320回使用できることがわかりました。
そして、1日3回歯磨きをするならば、
「320回÷3回(1日)≒106日」
このアクアフレッシュは約106日でなくなる計算結果となりました。
さらに、106日でアクアフレッシュ1本(198円)を使い切るので、
1年(365日)ならばどうなるかというと、
「365日÷106日(1本)≒3.4本」
このように年間でアクアフレッシュ3.4本消費するので、
「198円×3.4本分≒673円」

歯磨き粉を歯ブラシヘッドの横幅(短い方)で使い続けると、
1日3回の使用で年間673円かかることがわかりました。

「縦幅(長い方)」-「横幅(短い方)」の年間消費金額の差

以上のことから、今回の条件においては、
歯磨き粉を「縦幅で使う場合-横幅で使う場合=1,505円-673円=832円」
832円の節約になることが判明しました!

割合で言うと、1回縦幅1.1グラムと横幅0.5グラムということで、
1.1÷0.5=2.2
すなわち『2.2倍』縦幅の方が消費量、消費金額が大きくなるということになります。

また、今回は1人分での計算でしたので、
832円を4人家族に直したら、
「832円×4人=3,328円」
となりますし、より高価な歯磨き粉を使用している場合には、
それだけ年間消費量・金額に差は大きなものとなります。

もちろん「1日1回しか歯を磨かないよ」という人は、
逆に差は小さくなりますが、虫歯になって治療費として跳ね返ってくるかもしれません。

後始末

後始末で集めた歯磨き粉

最後に、横幅の計測で使用した歯磨き粉もかき集めます。
テレビ番組の「今回使用の食材はこのあとスタッフでおいしくいただきました」と同じ趣旨です。

ケースに入れた歯磨き粉

全部でこれだけの量になりました。
もっと多くなるかと思い大きいケースにしたのですが、
スペースがかなり余ってしまいました。

なお、歯磨き粉の臭い成分はかなり強烈で、
ケースに入れた歯磨き粉を全部使い切った後、
ケースをよく洗ったにもかかわらず、なかなか臭いが落ちませんでした。

何度も洗って、一応臭いが取れたかと思っても、
その後ごはんを温めるのに電子レンジを使用したら
ハッカ臭のするごはんのできあがり・・・。

歯ブラシ縦幅と横幅の比較

今回のまとめとして、縦幅と横幅の歯磨き粉の違いを見てみます。
「縦幅対横幅」は本当ならば「1.1対0.5」よりも大きな開きがあるのですが、
横幅の場合、どうしても少しだけ多めに出てしまうのです。
まあ、「2倍くらい違うんだね」ということでお許しを!