歯磨きしないと「がん」になる!?

愛知県がんセンター研究所の興味深い調査結果より。

歯磨き.jp

歯磨きしないと「がん」になる!?

愛知県がんセンター研究所が「歯磨き」と「がん」の関連を示す興味深い調査結果を公表しました。
「がん」との関連…初めて出てきた話ではないでしょうか。

※2009年10月1日、横浜市で開催された日本癌学会で発表
2009年9月27日 共同通信報道

愛知県がんセンター研究所による調査で判明したこと

調査対象は愛知県がんセンターを受診した約3800人。(20歳~79歳で平均61歳)
口の中やのどなどの頭頸部(とうけいぶ)がんと食道がんの患者計961人と、
がんでない2883人に、歯磨きや喫煙、飲酒などの習慣を聞いた結果、
1日2回以上歯を磨く人が口の中や食道のがんになる危険性は、1回の人より3割低く、
全く磨かない人の危険性は1回の人の1.8回、2回以上磨く人の2.5倍であることがわかりました。

『同研究所疫学予防部の松尾恵太郎室長は
「口やのどには発がん物質とされるアセトアルデヒドを作る細菌がいる。
歯磨きで細菌や発がん物質が洗い流されるので、少なくとも朝と夜に磨けば、がん予防に役立つ」
と話している。』(新聞記事抜粋)

なお、新聞の最後には
『喫煙や飲酒をする人だけの解析でも同様の結果で、歯磨き習慣がないことが、ほかの危険因子と関係なく、
独立したがんの危険因子であることを強く示すものだという。』
と記してあり、すなわち単純に歯磨きとの関連を示しているのだと思われます。

このニュースに対する歯医者さんの疑問

このニュースを読んで、一般人ながらも「歯磨き」をテーマにしているサイトを運営している私としては
どこか引っかかるものを感じました。
「歯磨き」は、その技術も費やす時間も人それぞれであり、
歯磨きを「した」「しない」で一概に判断することはできるのだろうか・・・と。

そう思っていると、歯医者さんで「歯磨き」に着目して疑問を発しているサイトを発見しました!

院長コラム「歯磨きとがん予防」(2009年10月8日)
URL:http://www.sakura-stoma.com/cgi-bin/sakurastoma/siteup.cgi?
&category=4&page=1&view=&detail=on&no=84

以下、サイトから抜粋します。

-------------------------------------------------ここから-------------------------------------------------

皆さんはこの記事を読んで、なるほど、口の中やのどのがんを予防するには、歯磨きをすればいいのかと考えましたか。
この記事のキーワードは「歯磨き」です。 研究の詳細が分かりませんので、無責任なことは言えなのですが、研究所疫学予防部の松尾恵太郎先生はどうも歯科医師ではないようです。

松尾先生は「歯磨き」をどのように考えているのでしょうか。 記事では回数だけしか記載していません。疑問点がいくつかあります。 歯磨きをするというのは1回どのくらいの時間をすればしたことになるのでしょうか。 30秒ですか、3分ですか、それとも私が毎晩やっているような30分必要ですか。

同じ時間歯磨きしていても、清掃技術が上手い人もいれば、下手な人もいます。どの程度の清掃技術が必要なのですか。 歯磨きも多くの人が行っているような、食べかすを取る程度のものでもがん予防の効果があるのですか。 それとも、口腔内のプラック(歯垢)が完全に取れないと効果がないのですか。

長時間歯磨きをしていても、前歯ばかり擦っていて、奥歯が全然磨けていない人もたくさんいます。それでもいいのでしょうか。 もともと、ブラッシングにそれほど時間をかけなくてもプラックの付着が少なく、口腔内が健康な人もいますし、プラックが付着しやすく、時間をかけて清掃してもなかなか落ちない人もいます。その人たちの違いはあるのですか。 一口で「歯磨き」と言っても歯科医学的に見れば考えなければならないことがたくさんあります。今度は研究の詳細を読んでみたいと思います。

-------------------------------------------------ここまで-------------------------------------------------

歯磨きの仕方を歯医者さんに指導されてから虫歯にならなくなった私としては、 以前の歯磨きは歯磨きをしたうちに入らないとさえ思います。 歯磨き粉を必要以上に付け、歯磨き粉の影響で口の中がスースーしたことで、十分に歯を磨けていた気分になっていた…。

もしこのような以前の私のような人でも歯磨き習慣があるグループに入ってしまうとすれば、この調査結果もやや割り引いて考えなければならないように思われます。 (とはいえ、たとえ荒削りの歯磨き技術でも歯磨きをしないグループとは大きな差があることは確かでしょう。面白い調査結果でした。)