年代別の歯の磨き方

日刊ゲンダイ2009年12月2日「虫歯で歯を失わない 年代別磨き方」および日経新聞(夕刊) らいふプラス 2009年10月16日「気をつけたい大人の虫歯」より。

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年代別の歯の磨き方

日刊ゲンダイ2009年12月2日「虫歯で歯を失わない 年代別磨き方」、
および日経新聞(夕刊) らいふプラス 2009年10月16日「気をつけたい大人の虫歯」より、
年代別の歯の磨き方をまとめてみました。
(以下「」内の引用箇所につき、前者を「ゲンダイ」、後者を「日経新聞」と記します。)

2-1 年代別の歯の状態と虫歯のなり方

年代別に異なる歯の特徴や虫歯対策。
まずは、年代別に歯の状態や虫歯のなり方がどのように変化するのかを見ていきます。

30歳代

・「30~40歳代では歯茎が下がり、歯の根っこの部分に虫歯ができやすい。歯の根には丈夫なエナメル質がなく、酸に弱く溶けやすい象牙質が露出しているからだ。 ここに歯垢がたまれば、虫歯になる可能性は高くなる。」(日経新聞)
・「30代の咬合面はそれほどすり減っておらず裂溝は深い」(ゲンダイ)

※当サイト内「根元の虫歯 高齢者はご用心」のページでも「象牙質」について触れています。

40歳代

・「40~50歳代になると、奥歯がすり減って、食べ物がつまりやすい。歯が溶けたり減ったりするのは、細菌だけではなく酸性の食べ物や飲み物も原因になる。」(日経新聞)
・「40代は50代ほどはっきりと歯茎の退縮はないが、退縮が始まり、歯と歯の間が徐々に広がってくる。」(ゲンダイ)

50歳代

・「50~60歳代ではさらに歯茎が下がり、歯のすき間が増える。食べ物がつまりやすく、根っこの部分に虫歯が増えやすい。まれに歯が折れてしまうことも。 入れ歯と接触している歯も虫歯になりやすい。」(日経新聞)
・「50代になると見た目にも歯茎が退縮し、根元が露出する。」(ゲンダイ)

その他

日経新聞では「30歳代」「30~40歳代」・・・という分類で説明しており、「30歳代」は「歯と歯の間の虫歯」となっている。 また、「いったん治療した歯が再び虫歯になる」という『2次虫歯』は、年代を問わない。

2-2 年代別の歯の磨き方

年代別に歯の磨き方、歯の手入れはどのようにすればよいのでしょうか?

30歳代

・「この世代の虫歯は20代と同じで裂溝部分にできやすいので、咬合面を意識してしっかりと磨くことです。歯ブラシは硬めで毛先が裂溝に入るようなものを選ぶのも手です。 たばこを吸う人は、研磨剤が多目の歯磨き剤を使いましょう。この世代は人によっては歯茎がやせ始め、歯と歯の間が開いてくるところが出てきます。デンタルフロスを使うよう 心がけることです。」(ゲンダイ)

【関連する個人的話】
タバコやコーヒー、お茶などが原因で付着してしまった色素は歯磨きではなかなか落とせないものですし、無理にゴシゴシ磨いてしまえば健康な歯や歯肉まで傷つけてしまいますので、 私は時々検診ついでに歯科医院でクリーニングしてもらうようにしています。
専門の研磨剤と研磨機を使って、汚れの部分だけウイーーーンと磨いてもらいあっというまにツルツル・・・恐らく汚れ色素を落とさなければ虫歯の有無を正確に診断する ことができないからだとは思うのですが、クリーニングは保険適用内でしてもらっています。(美容目的の白い歯にするためのホワイトニングは保険適用外です。)

40歳代

「この年代は歯と歯の隙間は個人差があります。デンタルフロス(糸ようじ)でないと入らない部分と歯間ブラシが使える部分が混在しています。普通の硬さの歯ブラシと こうしたブラシを使い分けるといいでしょう(略)基本的に歯磨き粉は30代の頃のものと替える必要はありませんが、研磨剤入りの歯磨き粉は量を減らした方がいいかもしれません。 この年代から唾液の量が減り、寝ている間に口腔内が乾いて細菌が繁殖しやすい。寝る直前には洗口液を使いましょう。」(ゲンダイ)

【関連する個人的話】
個人的には洗口液はリステリンを使用しています。洗口液使用のきっかけは日経新聞社の歯のシンポジウムに参加したときの粗品に入っていたというだけのことですが、 初めての洗口液が同類の商品の中でも最も口当たりが辛目のものであったために、何となく効果がありそうな気がしていつの日か習慣となってしまいました。 なお、初めは刺激が強いために洗口剤のあとに水でうがいをするかどうかを悩んだものですが、調べた結果原液でのうがいのまま水うがいをする必要は無いことが判明しました。 ちなみに、原液を誤って飲み込むこともありますが、大量に飲み込まない限り体には影響が無いそうです。(ネットで調べた時、同じように疑問を持つ人の書き込みを多く見かけました。)

50歳代

「若い頃、歯茎に覆われていた歯根部分は、エナメル質に覆われておらず、虫歯になりやすい。やや軟らかめのブラシを歯茎にも当て、歯の根元を丁寧に磨きましょう。 多くの50代は咬合面がすり減り、裂溝と呼ばれる溝が浅くなる。子供と違ってこの部分の虫歯は減ってきます。意識して磨くのは歯と歯の間です。 普段の歯ブラシとは別の歯間ブラシで、歯と歯の間を丁寧に磨くことです。(略)歯磨き剤は研磨剤が少ないフッ素入りを選ぶといいでしょう。研磨剤が多く入っているもので磨くと、 歯根を傷つけ虫歯の原因になりますから。研磨剤の量は表記されていません。少ないほど歯磨き粉は透明です。フッ素は500ppm以上入っているものを選ぶことをおすすめします」(ゲンダイ)

【関連する個人的話】
歯間ブラシをいろいろと試してみた結果、歯と歯の隙間が広がる年代になるまで使用しないことにしました。 というのも、歯間ブラシは太いものから細いものまで様々な商品があるのですが、30代で歯と歯の隙間の狭い(密着している)私にとっては極細の歯間ブラシでも歯の隙間に入れようとすると 力を要するために歯肉を傷つけてしまうのです。 極細に行き着くまでにも何度も歯間ブラシを購入しては「試し」を繰り返し・・・結局は歯間ブラシではなくデンタルフロス(小林製薬の糸ようじタイプ)を使用することに・・・。 歯と歯の隙間が狭く、初めて歯間ブラシを使うという人は細いものから試されることをお勧めします。

60歳代

「歯肉を傷つけないよう軟らかい歯ブラシで時間をかけて磨きましょう。口腔内の細菌の塊である舌ごけは年配者の肺炎や口臭の原因ともいわれます。舌ごけブラシを使うべきです。」
「1回の歯磨きは10分、電動なら2分かけるのがベスト。時間がない場合はデンタルティッシュで歯の表面をサッと磨くのも手だ。」(ゲンダイ)

【関連する個人的話】
舌ごけは「舌苔(ぜったい)」と言われるものです。 個人的には舌苔専用グッズは使用していませんが、朝と夜、歯磨きの最後に歯ブラシで舌を磨いています。 とはいっても舌は繊細な部分なので、どこかにあった歯医者さんの舌苔除去対策の情報を参考に、舌の奥から手前を数回撫でるようにして舌苔を除去。 実感としては、それで十分だと思います。